ラットによる実験により、ナットウキナーゼが腸管から吸収され、吸収されたナットウキナーゼが血漿フィブリノーゲンを分解したことが確認されています。

<参考文献>
Fujita M , Hong K, Ito Y, Misawa S, Takeuchi N, Kariya K, et al.  
Transport of nattokinase across the rat intestinal tract. 
Biol. Pharm. Bull. 1995;18(9):1194-6.

(抄録 和訳例)
正常ラットの十二指腸にナットウキナーゼ(以下NKと略す)80mg/kgを投与した結果、 腸管内以降を示唆する血漿内フィブリノーゲンの分解が確認された。
酵素を十二指腸に投与後、一定時間後に採血し、得られた血漿中のNK作用によるフィブリノーゲンの分解を電気泳動(SDS-PAGE)と抗フィブリノーゲンγ鎖抗体によりウエスタンブロット分析で調査した。
抗フィブリノーゲンγ鎖抗体が結合する抗原性部位である270kDa断片は、30分以内に出現し、そして200kDa断片化となり、105kDaまで分解された。
このことは、フィブリノーゲンが(270、200kDa等の)いくつかの中間断片を形成しながら、105kDa断片まで分解されたということを示唆している。分解過程に平行して、血漿再凝固時間が著しく延長した。
酵素投与後、3及び5時間後に採血した血液より得られた血漿中から、SDS-PAGE(電気泳動)と抗NK抗体によるウエスタンブロット分析でNKも検出された。したがって十二指腸に投与したNKがラット腸管から吸収され、血漿中のフィブリノーゲンを分解したと結論付けられる。