気温32℃は、血栓症による死亡率が急増する『ツマル・デッドライン』であることが判明!

日本ナットウキナーゼ協会は、"夏の血栓症"に関する一般の意識の実態について全国の30代~60代の男女800名を対象にアンケート調査を実施いたしました。





日本人の死因トップ3は、ガン(悪性新生物)、心疾患、脳血管疾患といわれており、そのうち心疾患は心筋梗塞、脳血管疾患は脳梗塞が大きな割合を占めています。これらは、血管内にできた血液の塊「血栓」が引き起こすものであり、ガンに並ぶほどの死因とされています。

今回の"夏の血栓症"に関する一般の意識調査では、血栓症は冬のイメージが強く、夏に発症しやすいことが、あまり知られていないことが分かりました。
脳神経外科医であり気象予報士の資格も保有する福永篤志医師は、「冬に多いと思われている脳梗塞は、実は夏にも多く発症します。大量に汗をかくことで、血液中の水分が減り血栓ができやすくなることが主な原因と考えられます。海外の研究(※1)では、脳梗塞死亡率が最も低い平均気温27-29℃間を基準(1倍)とした時、平均気温が32℃に上昇すると死亡率が1.66倍に急増したとの報告もあります。」と夏の血栓に対して注意を呼びかけています。
さらには、今年の夏は例年に比べ気温が高くなることや、節電の影響で室内が高温になることが予測されるため、普段の生活からこまめに水分補給をするなどの対策が必要となります。

日本ナットウキナーゼ協会では、この血管が詰まりやすくなる「気温32℃=ツマル・デッドライン」を目安に普段の生活から気温に注目し、水分補給を増やすなど夏の血栓症予防の啓発活動をおこなっています。血栓症の危険性と気温の関係については、福永医師監修のもと体系化し、本ホームページで公表をしています。

※1 Pan WHet al., Lancet 345: 353-5, 1995
※2 本文中の「血栓症」には「脳塞栓」も含みます。


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天気予報の「最高気温」と「最低気温」より算出した平均値を3段階により危険度ランク分け

● 危険度ランク内容
低危険度平均気温が15℃以上29℃未満
中危険度平均気温が29℃以上32℃未満あるいは、3℃以上15℃未満
高危険度平均気温32℃以上、あるいは、3℃未満
※ただし、下記の条件にいずれか1つでも当てはまる場合は1ランク上げる。
(高危険度の場合、条件を満たしても、それ以上ランクは上げない)
・最高気温が35℃以上
・前日との気温差が10℃以上
・最高気温と最低気温の差が10℃以上
(監修:立川病院・福永篤志医師)


■調査結果概要

「血栓症」と聞いて思い浮かべる季節は、「冬」が81%に対して「夏」はわずか13%!
冬だけではない!実は、夏の病気でもある「血栓症」、「血栓症」に気をつけている人はわずか9%!
夏に最も気をつけている病気、1位は「熱中症」(66%)。2位は「脱水症」(48%)

img_summer-02.gif 夏には熱中症だけでなく、気をつけなければいけない恐ろしい病が多くあります。特に、夏に発症率が高くなる病気は、血栓症(脳梗塞、心筋梗塞)や脱水症・皮膚病(皮膚炎)などがあります。

その中でも、血栓症は死亡率や後遺症が残る可能性が高く、より一層注意が必要な病気です。しかし、脳梗塞などの血栓症は、冬の寒い時期に発症するイメージが強く、今回の調査でも、血栓症の発症イメージが「冬」と答えた人(81%)は、「夏」と答えた人(13%)を大きく上回りました。
また、夏の病として最も多くの人が気をつけている病気は、「熱中症」で66%の人が意識的に予防を心掛けていると回答したのに対し、血栓症に気をつけていると答えた人はわずか9%でした。

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84%の人が夏血栓の原因となる水分不足!
成人が1日に必要な水分量1.5L以上を摂取している人は、わずか16%のみ!

img_summer-04.gif 成人の体は1日約2.5Lの水分が必要と言われています。そのうち、食事や代謝から摂取できる水分は1日約1L~1.3L。残りの1.2L~1.5Lは、飲み物から摂取しなければなりません。また、暑さや運動などで汗を多くかく時には、普段より余分に水分補給をする必要があります。今回の調査では、1日に1.5L以上水分補給していると答えた人は、わずか16%で、84%の人が水分不足であることが判明しました。

特に夏は、暑さによる発汗や、クーラーなどの冷房機器による乾燥で体内の水分が失われ血液がドロドロになるため、血栓が発症しやすくなります。

さらにビールなどのアルコール飲料は、利尿作用があるため、
体内の水分不足を引き起こし血栓ができやすいドロドロ血液の原因に!
男性では3人に1人が、喉が渇いたときにビールなどお酒を飲みたくなると回答!

「暑さで喉が渇いたときに飲みたくなるものは?」という質問に男性の37%は「ビール」または「お酒(ビール以外)」と回答しました。夏、仕事やスポーツ後に冷えたビールで喉を潤すのは最高の贅沢かもしれません。しかし、アルコールには、利尿作用があり、喉が渇いている時に飲んでしまうと、体内の水分が奪われ、血栓症になりやすい状態を作ってしまうのです。

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【調査概要】
■調査エリア:全国
■調査手法:インターネットパネルを利用したWEB定量調査
■調査期間:2011年5月26日~27日
■サンプル年齢:30代~60代
■サンプル性別:男女
■サンプル数:各性世代100名 合計800名
※本掲載内容に含まれる調査結果をご掲載いただく際は、必ず「日本ナットウキナーゼ協会調べ」と明記下さい。


■監修

【福永篤志医師について】
立川病院脳神経外科 医長
専門医として脳卒中と「気象」との関係に気づき、気象予報士の資格を取得。
脳神経外科医として、また気象予報士として、二つの専門的な知識から患者へのアドバイスをおこなっている。
著書に『天気予報をみて脳卒中を予防しよう!』(碧天舎、2005年)。



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日本ナットウキナーゼ協会 事務局 pr@j-nattokinase.org